スペインの中の端っこにあるイギリス領ジブラルタル

スペイン

パスポートを持って歩い国境越え。バンに乗って遮断機が下りた信号で止まったら、目の前を飛行機が横切った!まるで列車の線路を渡るように、歩行者も車も滑走路を超えて行く…

チェックマン
チェックマン

スペインが好きで何度も行ってるなら知ってるよね?

イベリア半島にある国は?

きとりん
きとりん

スペインとポルトガルだけかと思ってたら、ピレネー山脈中腹に

東京23区より小さいアンドラ公国があるって最近知ったところ!

チェックマン
チェックマン

あと1か国!隅っこにイギリス領があるんだよ!

ジブラルタルって海峡名と同じ名前なんだ。

きとりん
きとりん

えーっ、気が付かなかった!早速どんな所か確認してきまーす。

イベリア半島にイギリスがあるなんて…

イタリアの中にあるバチカン市国・サンマリノ共和国、フランスの中にあるモナコ公国、スイスの中のリヒテンシュタイン侯国のように、パスポートがなくても自由に出入りが可能で、国旗と国境サインがあるだけかと思っていましたが…

国境には、イギリス国旗ジブラルタルの旗EUの旗がたなびき、車両用と徒歩用の出入国審査あり!
スペインの出国審査、その次にイギリスの入国審査とパスポートが必要でした。
帰りも同様です。
やはりシェンゲン協定に加盟していないイギリスへの入国なんだな~と実感。

イギリス領に入国すると、すぐ目についたのは、イギリス本土でおなじみの赤い電話ボックス!

イギリスのゴミ箱、ダブルデッカーが駐車場に停まっていたり、通貨はイギリススターリングと同価値のジブラルタルポンド。
といっても、イギリスポンドもユーロも全然OKです!

さて、ミニバンに乗って数時間ばかりの観光へ出発!

ドライバーガイドは、英語ですが、顔、肌の色、体系は、んんん…スペイン人っぽい。

どうやら、イギリス系は軍関連の人で人口3.3万人中2割程度、宗教もイギリス国教会ではなくカトリックが8割近いとのこと。ドライバーのノリもラテン系の血のようで、おしゃべり好きで、写真ストップしている間にすぐいなくなるし…💦

車はイギリス本島と同じく右ハンドル左側通行…かと思いきや、スペイン同様の左ハンドル右側通行
ナンバープレートは、ジブラルタル独自のコードとEUマーク。(ちなみにイギリス本島は、GB)

EUマークの下は普通は国コードなんだけど、ジブラルタル独自
赤信号になったら遮断機が下りて、え!飛行機が…

危険な滑走路

さて、出発してすぐ赤信号で停車。遮断機が下りたので何だろう?と前を見ていたら、な、な、なんと!横切ったのは飛行機!!! 
遮断機前には、車だけではなく、バイク、自転車、歩行者もいます。
青になったら、一斉に滑走路を横断~

この滑走路が町や観光スポットと国境を寸断するかのようにあるのです。
ジャンボ飛行機は離発着が無理そうな滑走路ですが、平日で6便、週末は12便くらいの離発着数で主にイギリス各地かららしい。

ここの玄関口はというと、陸路はスペイン、空路は主にイギリスから、海路は軍港と自由貿易港がある。

経済的には、イギリス軍の駐留地として、自由港は貿易中継地となり税率が低く、金融、闇なんとか、観光業、ギャンブルなどなどがあるようだが、イスラム時代の城壁や城塞があること、地中海と大西洋の入り口に位置し、アフリカ大陸モロッコとわずか14kmであることから、かつてから海上交通の要衝で要塞都市でした。

ターリク山をぐるり時計回り

さて、滑走路から先は、426mターリク山がそそり立ち、その周りを時計回りに車は進みます。

東側は断崖の麓は狭い土地。そこにイギリス軍の駐留地、狭いビーチなどがあり、岩山には100以上の洞窟があります。
6.8平方キロの大半が岩山の小さな地に54㎞もの洞窟を掘り、飲料水も洞窟に貯めていたとか。

洞窟を掘った時の岩を使って、反対の西側を埋め立てたため、西側は岩山の斜面から港までが町になっています。

エウローパ岬からモロッコが見え
アフリカまでわずか14km!

   アフリカ大陸!モロッコだぁ~

こちらはイギリス軍の軍港、海の向こうのモロッコにあるスペイン飛び地セウタにはスペイン軍の軍港があります。変な感じ…

ターリク山『ザ・ロック』へ登る

通称ヘラクレスの柱

近道をしようとしたヘラクレスは、岩山をきれいに柱上の2つに割りました。
その一つがここジブラルタルの岩。もう一つがモロッコのスペイン領セウタにあるアチョ丘、だとさ。

ケーブルカーで登ると、いたいた!
ジブラルタルのシンボルになっているターリク山の主保護猿たち

餌をもらっているのに、観光客のバック、ビニール袋をひったくるどころか、賢くて
ケーブルカーが到着した瞬間、出発する瞬間を狙ってます!!! 
びっくりして転倒したり、
サルに乗っかられてケガをしたりの被害もあるので気をつけましょう。

私は怖くて大の苦手ですが、モロッコから危険を察知するのが早いペットとして連れてきたのが始まりだとかで、「猿がいなくなったらジブラルタルは滅びる」との迷信があるので、
主のように偉そうにしているのもしょうがないですね。

西側にある町と港。右上に少し見えているのが滑走路。

まとめ

ジブラルタルとはアラビア語で「ターリクの岩」。
ターリクとはウマイヤ朝の将軍の名前。
アラブの城壁やお城があり、イスラム時代の歴史が残り、スペイン・ポルトガル・イタリア・イギリス系など多国籍で、スペイン風の建物や景観、ユニオンジャックがあちこちに見られ、パブやフィッシュ&チップス屋があり、イギリス系ジブラルタル人というアイデンティティーを持つ人たち。

スペイン継承戦争後、1713年ユトレヒト条約でイギリス領になり、EU加盟国同士でも国境手続きを廃止したシェンゲン条約国スペインと非加盟国イギリスの国境では、これまではパスポート必須の出入国審査を受けていましたが…

イギリスがEUを離脱して、ジブラルタルはスペインとの出入国審査を撤廃して自由往来になり、境界管轄と警備はスペインになる?のだろうか…

今後どうなるのかが気になるので、いつかまた訪れてみたい場所の一つです。

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