ノルウェーのフィヨルド沿いをベルゲンから北極圏に入りキルケネスまで約2,400㎞、片道1週間かけて34港に人と物資を運び、12日間で往復する世界最北の定期航路。船が手つかずの雄大な自然美のスペクタクル世界へ連れて行ってくれます!
ノルウェーの地形について
フッティルーテンについて
沿岸を毎日11隻のフッティルーテン船が34港に寄港しながら運航しています。
片道約2,463㎞。
おおよそ沖縄から北海道までの距離を、6泊7日、往復11泊12日かけて物資と人を運ぶ、世界最北の沿岸定期航路。
1893年創業と、伝統ある航路。
南はベルゲンから、北はキルケネスまでの航路の約半分が北極圏!
どんな船?
クルーズというと、大海を航海する豪華客船をイメージしてしまいますが、全然違って
カジュアル船です!
豪華クルーズ旅にあるような朝から寝るまでの多種多様な船内イベント、エンターテイメントやステージ、カジノ、ディスコなど、ありません。
もちろん、ドレスコートもなし。
海と空の景色だけが続く終日航海はありませんし、外海は天候によって揺れることもありますが、殆どが深く入り組んだフィヨルドの静寂の中を縫うように進むため、海と断崖や雪山、島々などの自然の絶景、、岩礁が多いために海の岩にポツンとある灯台、点在するカラフルな家々と牧歌的な雰囲気、港町など景色が楽しめます。
その眺めこそが、どんなエンターテイメントにも勝る、刻々と変化する大パノラマ風景と寛ぎの空間。
北極圏に入ると、海の中の1000m級の山並みが広がり、冬は青い海から眩しい白銀の山の世界が続く、まさに『海のアルプス』!
アルプスの頂を海に浮かべ、太陽光線、朝日が白い山、鏡のように輝く海を眩しく照らします。
カラフルな家は、まるで博物館のジオラマの世界をのぞき込んでいるかのようにかわいらしいんです。
港で積み上げるもの、荷下ろしするもの、別れや迎いのドラマなど、極北の港の生活や光景に感慨深いものがあります。
船内での過ごし方
キャビン(客室)は、8~13㎡が多く、広い贅沢なキャビンはわずか。
バルコニーや大窓はありません。
なので、横になって休みたいとき以外は、大半の時間を眺めのいいデッキ4か7の公共スペースで過ごします。
ジャグジー、サウナ、カフェ、バー、ランドリーなどはそろっています。
夕食は、旬の素材、サーモン、タラ、エビ、カニなどシーフードをはじめ、豪華なビュッフェやコースメニュー。日によって変わります。
朝食と昼食は、種類豊富なビュッフェ式です。美味しくて、間違いなく食べ過ぎて太るのは覚悟して!
船内イベントは、ご当地の特産品試食など。
郵便船でもあり、フッティルーテンやノールカップなどの記念切手の販売、ポストマンが特別な押印をしてくれるイベントもあります。
エクスペディションチームによる様々なテーマのレクチャーに参加して知識を深めるもよし。(例:寄港地、オーロラ、北極圏の生活、サーミ人について、ヴァイキングの歴史など)
あとは、北緯66度33分を超えて北極圏突入モニュメントがあるので、その地点通過時間を予測するクイズ大会。
海の神ネプチューンが船に乗り込み、北極圏入りを歓迎する洗礼儀式イベントがあり、デッキから乗船客の悲鳴と笑い声が…
寄港地と下船してできること
寄港時間が長いところでは、船主催のオプショナルツアーがいろいろあります。
観光や犬ぞりなどのアクティビティーとたくさん。
小さな船のメリットは、港が町から近いこと。
そもそも、徒歩散策できるような小さな町ばかりですが…
大型クルーズ船のように下船に時間がかかりません。
まるでホテルを出る感覚。
下船、乗船人数が確認できるように、キャビンカードをスキャンするだけで、荷物などのセキュリティー検査もなければ、混雑もなく、寄港地はどこでもいつでも何度でも乗下船自由です。
ノールカップ訪問バスツアーは、迷わず船会社主催のバスツアーに参加しましょう!
殆どの乗船客が、断崖絶壁の上のノールカップを目指します。
なので、各バスごとに言語別ガイドが付いて案内してくれますが、残念ながら日本語案内はなし。
私が乗船したときはいつも、日本人乗船客は10人前後でした。
おすすめの季節
個人的には、白夜よりは、朝日、夕日、満天の星空、オーロラとなんでも見たい欲張りなので、9、10、3月に訪れたいな~。
オーロラは通年いつでも出現しているようですが、暗くて雲がないことが見える条件。
ベストなのは9月中旬~3月下旬で、20時~24時頃と早めの時間に見れることが多いようです。
ただし天候が安定しているとき。
過去の訪問は、オーロラ狙いもあって、1~3月でしたが、天気が安定して青空が多かったのは3月中旬以降。しかし天候こそ運ですね。
常に外の様子を把握している船長さんが、オーロラの出現を見張ってくれてますので、船内放送でオーロラコールがあるとデッキに集合!
こんな楽ちんなオーロラ鑑賞ってないですよね~。
それと、真っ白な山、島と真っ青な海面と青空のコントラストが好きだな~。
となると、やはり春秋かな。
真冬は、ノールカップへのオプショナルバスツアーが、雪で道路閉鎖のため、不催行になってしまったこともありましたし、オーロラが殆ど観れないこともありましたが、自然相手ですのでこればかりは運ですね。
まとめ
往復しかも12日間は長すぎるように思いますが、実は往復する観光客が多いんです。
時間とお金に余裕がある方たちでしょうけれど、寄港地でも船内でもお金がかかることは殆どありません。飲み物、食事時間外のおやつやカフェ代、予約しているダイニング以外にアラカルトレストランを利用したり、記念のお土産品を買ったり、寄港地で有料の施設に行った場合くらいです。
読書、編み物などの趣味、北極圏でオリジナル切手を貼って出すはがきを書いたり、カメラ、パソコンで作業したり(有料WIFIあり)、動画を見たりしながら、のんびり寛いでいます。
一人の人、パートナーと家に生活するようにのんびりしている人、友人と会話をする人…ゆっくりと時間が過ぎていきます。
時々ちょっと疲れた時に、フッティルーテン船がたてる波の音、絶景と冷たくさわやかな空気を思い出して、また行きたくなる世界屈指の美しい航路!
イチオシの癒し旅です!
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