イストラ島の美しく絵になる港町ロヴィニ

クロアチア

クロアチアのイタリア・ヴェネチア共和国時代の面影が色濃く残るイストラ島に「ヨーロッパの美しい村30選」でも紹介されている港町ロヴィニがあります

ロヴィニってどんなところ?

南側はクルーザー、ボートが停泊するハーバーとレストランが並ぶ
町の北側は壁のように建物がくっつき合っています

アドリア海に突き出た楕円形の町で、海抜0mから建物が密接。
中心の高台に町の守護聖人の聖女エウフェミア教会が町を象徴する63mもの鐘楼と
てっぺんに聖女エウフェミアの銅像風見鶏をシンボルに君臨。

なんだか、とっても大切な教会をたくさんの小さな力で支え合って守っているような印象。

もともとは、小島に町が築かれ、異民族や海賊から守るために城壁を造っていました。

13世紀ヴェネチア共和国時代、イストラ半島ではポレッチが繁栄し、
ここロヴィニは、貧しく、
1797年、ヴェネチア共和国が崩壊するまでの500年以上も
繫栄している他の町の豪華な建造物のために
木・石材を採掘する場そして漁村でした。

共和国が崩壊した16世紀以降に急激に発展し、
1763年に海峡を埋め立てて本土とつなげることで、
島から半島へと現在のように姿を変え、城壁と要塞の町となりました。

19~20世紀、オーストリア・ハンガリー帝国時代は、
中心部は15世紀からの古い建物を残しつつ、カラフルなバロック様式の建物も増え、
観光客が訪れるようになりました。

後発発展で、派手で豪華な建物を造る時代ではなかったため、
庶民的な雰囲気
小さな古い町は芸術家に愛されるリゾートとして人気が高まりました

8月には、グリシア野外芸術祭を開催。

国内外の芸術家が、作品を教会に通じる通り沿いに展示します。

周辺には、20もの島があり、
ホテルだけがあるリゾートアイランドもあり、
クロアチア人、イタリア人をはじめ、外国人も多く訪れます。

第1次世界大戦から第2次世界大戦以降まで、イタリア王国の一部、
更に過去にはヴェネチア共和国の一部だったロヴィニ、そしてイストラ半島は
イタリア系が多く住み、
ヴェネチアからのフェリーは3時間ほどで到着するため、
海路で訪れる人も多い町です。

イストラ半島とロヴィニってどこ?

イストラ半島で最も美しい町と称されるロヴィニですが、
他にも見どころがあります。

南には、ローマ帝国時代に繁栄したプーラ
円形闘技場は、ローマ帝国の中で
6番目の大きさを誇り、ローマのコロッセオより古い
のに
保存状態がとてもよく壮観。

北にあるポレッチは、ビザンチン時代のモザイクが素晴らしい聖堂で有名。

絵になる町の散策

どこからでも坂道を登っていくと、聖エウフェミア教会に辿り着きます。

教会の中には、守護聖人聖女エウフェミアの石棺
2枚の絵(奇跡のシーンを描いたもの)があります。

1枚は、エウフェミアが迫害されて、円形闘技場にて車輪で拷問されて、
空腹のライオンに嚙み殺されたのに、
ライオンは食べることなく途方に暮れて離れたというシーン。

もう一枚は、石棺がボートに乗ってこの町に流れ着き、
何頭もの牛や馬で引き揚げようとしても動かない石棺が、
エウフェミアが夢に出たという少年が連れた
たった2頭の子牛で簡単に丘の上の教会まで引き上げたシーン。

塔の上の聖女の風見鶏は、
拷問にあった車輪と、信仰の印のシュロの葉を掲げて町を見守っています。

ちなみに、
風見鶏が陸を向くと雨、海を向くと晴れなんだとか…

南側にクルーザーやボートハーバー、漁師の港があり、美味しい魚介類とイストラ半島内陸特産品を使ったレストランが並びます。
ボートツアーなどのアクティビティーもいろいろあります。
ドルフィンツアー、グラスボトムボート、島巡り、フィヨルドの奥まで訪れるクルーズなど。

グルメ

イストラ半島といえば、

新鮮で豊富な魚介類類はもちろん、

世界3大高級食材のトリュフの産地
黒トリュフ、白トリュフが採れます。

また、オリーブ、蜂蜜、ワインの産地

海の幸、陸の幸ともに食材が美味しいところです。

ワインは、

赤 ⇒ Teran, Merlot など
白 ⇒ Malvazija, Zlahtina など

野外市場にトリュフ、トリュフ入りオリーブオイルや塩、蜂蜜などがたくさん売られていて、試食もさせてくれます。
トリュフの自家製パスタ

まとめ

車やバス、フェリーを利用することになるイストラ半島は、
交通の便がいいとは言えませんが、
だからこそ、取り残されたかのように古い町が残っていて
のんびりできるところ。

歴史と景色と食を楽しめるおすすめの場所の一つです。

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